【6月15日、16日の競馬】ユニコーンS、函館スプリントSなど土日7レースの振り返り

 

6月15日(土)

東京11R ジューンS

ディープインパクト産駒で3番人気ジナンボーが、ダノンシャンティ産駒で1番人気シンギュラリティに1.1/2馬身差をつけての勝利を収めました。

勝ったジナンボーは6戦4勝となりました。母が牝馬クラシック3冠を含むG1を5勝したアパパネで、デビューから注目されていただけに次は重賞での期待も高まります。

 

阪神7R 3歳上1勝クラス

オルフェーヴル産駒で1番人気エスポワールが、ディープインパクト産駒で3番人気ディグラーシャに1.1/4馬身差をつけての勝利を収めました。

勝ったエスポワールはこれで2勝目となり、半兄には2017年青葉賞覇者のアドミラブルがいます。父がオルフェーヴルになったことで、血統的には長い距離も走れそうですね。

 

阪神9R 鷹取特別

バトルライン産駒で4番人気アッシェンプッテルが、トーセンホマレボシ産駒で3番人気オノリスに1.3/4馬身差をつけての勝利を収めました。

勝ったアッシェンプッテルは5戦3勝となり、勝った3勝とも4番人気以下と人気にはならないながらも好走が続いているため、次走人気を落としていたとしても注目したい馬です。

 

6月16日(日)

阪神12R 3歳上1勝クラス

ロードカナロア産駒で3番人気ロードアクアが、ウォーフロント産駒で1番人気トップソリストに2馬身差をつけての勝利を収めました。

勝ったロードアクアは新馬戦以来の勝利となり、骨折からの休み明けでも実力を見せつけました。

 

東京11R ユニコーンS(GⅢ)

ヘニーヒューズ産駒で3番人気ワイドファラオが、ダイワメジャー産駒で2番人気デュープロセスにアタマ差をつけての勝利を収めました。

勝ったワイドファラオは前走のNHKマイルカップ(9着)まで芝を使っており、ニュージーランドTを逃げ切り勝ちもしていました。芝・ダートともに重賞制覇、しかも初ダートでの制覇となると次走に注目ですね。

 

函館8R 3歳上1勝クラス

ルーラーシップ産駒で1番人気ヒシゲッコウが、ロードカナロア産駒で2番人気レーガノミクスに1.1/4馬身差をつけての勝利を収めました。

勝ったヒシゲッコウは、半兄に重賞2勝で2018年マイルチャンピオンシップ(G1)を制したステルヴィオがいます。

 

函館11R 函館スプリントS(GⅢ)

サクラオリオン産駒で5番人気カイザーメランジェが、ジャイアンツコーズウェイ産駒で2番人気アスターペガサスに1.1/2馬身差をつけての勝利を収めました。

勝ったカイザーメランジェは重賞4戦目の挑戦で初制覇となりました。13頭中6頭が除外になりましたが、そのチャンスをいかしたカイザーメランジェは運も味方しました。

 

 

(中山祐介)

【日曜のメイクデビュー】キズナ産駒の大物リメンバーメモリーVSハーツクライ産駒の大物シルヴェリオが早くも阪神で激突!

阪神5R メイクデビュー阪神(芝1800m)発走12:25

 

第3回阪神競馬の中で唯一の芝1800mのメイクデビュー戦。ここに出走した馬からはのちにクラシック戦線で活躍する馬が多数出ているレースでもあります。昨年2着のアドマイヤジャスタはホープフルステークスで2着、一昨年の勝ち馬ダノンプレミアムは朝日杯フューチュリティステークスを制しました。

 

その他にも2007年に出走したのがアーネストリー宝塚記念)、トールポピーオークス)、キャプテントゥーレ皐月賞)、2008年に勝ったロジユニヴァースは翌年の日本ダービーを制しました。

 

今年も今後のクラシック戦線を占う意味でも期待の馬がデビューします。

 

リメンバーメモリー(牡 父キズナ 母フィオドラ 栗東・佐々木厩舎 武豊騎手騎乗)

 

今年デビューした新種牡馬の中で好スタートを切った2013年ダービー馬キズナ。そのキズナ産駒の大物がベールを脱ぎます。それがリメンバーメモリーです。社台ファーム生産で2017年のセレクトセール当歳馬部門においてキズナのオーナーである前田晋二さんが9720万円で落札された馬です。

 

母のフィオドラはドイツとフランスで13戦1勝と平凡な成績ですが、その1勝は2014年のドイツオークス。しかも、騎乗していたのはミルコ・デムーロ騎手でした。

 

6月5日に武豊騎手が跨り調教を敢行。馬上から降りた武豊騎手は「乗り味はキズナに似ていて、いい背中をしている」と絶賛したとのこと。また、父のキズナを担当していた厩務員がリメンバーメモリーの担当になっていますが、「バネがすごい。(キズナに)似ている」とも。

 

馬主、調教師、騎手、厩務員が父と同じコンビとなり、いよいよそのベールを脱ごうとしています。

 

シルヴェリオ(牡 父ハーツクライ 母シルヴァースカヤ 栗東池添学厩舎 ルメール騎手騎乗)

 

先週のこのコラムで「ハーツクライ産駒にはまだまだ大物がいる」と書きましたが、そのハーツクライ産駒の大物の1頭がいよいよデビューします。一口馬主サンデーレーシングが1億2000万円で募集した馬です。

 

母のシルヴァースカヤはフランスのG3競走ミネルヴ賞など5勝を挙げた馬です。繁殖牝馬になってからはオーストラリアG1レースザ・メトロポリタン勝利、アイルランドダービー2着のSeville(父はガリレオ)、怪我に悩まされながらも5戦4勝を挙げ、種牡馬入りしたシルバーステート(父はディープインパクト)の母として知られています。

 

シルヴァースカヤの子供達につきまとうのが脚元の不安です。シルバーステートも2勝目を挙げてから1年半の休養がありました。しかし、シルヴェリオは3月にはノーザンファーム早来から本州に移動。体質の強さを物語っています。

 

シルバーステートのデビュー戦は敗れました。2つ上の半兄のヘンリーバローズものちにダービー馬となるワグネリアンと鼻差の接戦で敗れました。ルメール騎手も絶賛するシルヴェリオはデビュー戦を飾ることができるのでしょうか?

 

レッドベルジュール(父ディープインパクト 母レッドファンタジア 栗東・藤原英厩舎 福永騎手騎乗)

 

もちろん、ディープインパクト産駒も黙ってはおりません。一口馬主東京サラブレッドクラブが総額7000万円で募集したレッドベルジュールがデビューします。全姉のレッドベルローズはフェアリーステークスで3着に入った馬です。

 

母のレッドファンタジアは未勝利に終わりましたが、母系は優れた血統です。1つ上の姉インランジェリーは2012年のアメリカのG1レース・スピンスターステークス(オールウェザーコース 約1800m)を制しました。さらに、レッドベルジュールの3代母Phone Chatterはアメリカ競馬2歳女王を決める、ブリーダーズカップ・ジュヴェナイルフィリーズ(ダート1700m)を制した名牝です。

 

レッドベルジュールの父はディープインパクトですが、レッドファンタジアの母の父Unbridled's Songの子供には朝日杯フューチュリティステークスを制したダノンプラチナがいます。また、デビューした17頭のうち15頭が1勝以上を挙げているなど相性の良い配合です。

 

レッドファンタジアにとっては初めてとなる牡馬。福永騎手を配した辺りは、いきなり走ってもおかしくはありません。

 

 

東京5R メイクデビュー東京(芝1600m)発走12:15

レインカルナティオ(牡 父ルーラーシップ 母リビングプルーフ 美浦・小西厩舎 田辺騎手騎乗)

 

全姉には昨年のクイーンカップを制したテトラドラグマがいる血統で、一口馬主サンデーレーシングが総額4000万円で募集した馬です。

 

母のリビングプルーフは芝のJRA短距離戦で3勝を挙げました。半兄のセプタリアン(父はキングヘイロー)も現役の3歳馬にて芝1200mで2勝を挙げています。母の産駒を見て、1600mでは長いのではないかの疑問が出てくると思いますが、それを補う意味で中長距離型の父ルーラーシップが配合され、1600mがベストの血統配合になっていると思います。

 

今年はハーツクライと同様にルーラーシップの子供にも期待が集まりそうです。今年の2歳世代で血統登録したのが181頭と過去最高の頭数。繁殖牝馬エリザベス女王杯ラキシスをはじめ、オーストラリアG1馬ハナズゴール桜花賞アユサン、アーモンドアイの母で自身もエリザベス女王杯を制したフサイチパンドラなど多くのG1ホースとの種付け。さらに兄弟が重賞を制した繁殖牝馬など頭数だけでなく、質もかなり高い馬がそろいました。

 

その中でも、母親にルーラーシップと相性のいいサンデーサイレンスとフェアリーキングが併せもつレインカルナティオ。強豪ぞろいですが、いきなり勝ってもおかしくはないと思います。

 

 

函館5R メイクデビュー函館(芝1200m)発走12:05

レッドヴェイパー(牝 父キンシャサノキセキ 母レジェンドトレイル 栗東安田隆厩舎 藤岡佑騎手騎乗)

一口馬主東京サラブレッドクラブが総額1200万円で募集した馬です。

 

本来は先週の土曜日に行われた芝1000mでデビューする予定でした。しかし、禁止薬物を含んだ飼料添加物を摂取した可能性のあることが判明したため、除外の憂き目に遭いました。それでも、前評判は高く、出走すれば1番人気に支持されていたと思われる馬でした。

 

母のレジェンドトレイルは未出走に終わりました。が、繁殖牝馬に上がると、JRAで4勝したアドマイヤジャガー(父はネオユニヴァース)をはじめ、JRAの競馬で2勝、3勝する馬を多く出し、堅実な成績を収めています。また、母方の祖母ハッピートレイルズマイルチャンピオンシップを制したシンコウラブリイ京都牝馬ステークスを制したハッピーパスの母として知られています。

 

東京サラブレッドクラブは様々な馬を送り出していますが、募集価格が1600万円のレッドアネモスが白百合ステークスを制するなど募集価格がリーズナブルな馬の活躍も目立ちます。父がキンシャサノキセキなので、距離に限界があるかもしれませんが、レッドヴェイパーも馬主孝行な馬になりそうな気がします。

 

 

【日曜のイベント情報】

 

阪神競馬場では2019年JRA年間プロモーションキャラクターで俳優の松坂桃李さんが宝塚記念の表彰式プレゼンターを務めます。また、最終レース後の16:35よりパドックにて松坂さんのトークショーが行われます。

 

阪神競馬場の来場ポイントキャンペーンのToday’sチャンス賞はゴールドシップサイレンススズカトウショウボーイと歴代の宝塚記念を制した馬がデザインされたオリジナルTシャツが1,000名様に当たります(サイズはLサイズのみ)。さらに、当日購入された勝馬投票券、またはUMACA投票利用明細500円分購入(合算可)以上をすると、オリジナルグッズやクーポンが当たる抽選会も実施されます(先着3,000名様)。

 

東京競馬場では「ジョッキー直筆サイン入りGI優勝馬レプリカゼッケン」抽選会を実施します(9:20-13:00)。専用応募用紙に記入し、東京競馬場にて当日購入された勝馬投票券またはUMACA投票利用明細500円以上(合算可)を正面付近特設ブースに持参して応募ができます。レプリカゼッケンの他にも直筆サイン入りグッズを用意しております。抽選にもれた方の中から希望の方にはWチャンスとして、春の東京競馬で使用された「実使用ゼッケン」が抽選でプレゼントされます。

 

 

(おかのひろのぶ)

【重賞回顧】第26回函館スプリントステークス(GⅢ)

競馬の夏、はじまる。

JRA北海道シリーズの開幕はサマースプリントシリーズ緒戦の函館スプリントステークス。しかし、華々しい函館競馬の開幕に水を差すような事態が発生した。

既報の通り、厩舎で馬に与えられる飼料添加物、いわゆるサプリメントのなかに禁止薬物が混入していたことが判明、出馬表決定後の事案に対してJRAは該当するサプリメントを摂取した可能性がある該当馬を競走除外にする措置をとった。土日で156頭の競走除外は競馬史上前例がない大事件へと発展した。

原因の究明、再発防止については今後の対応に委ねるが、函館スプリントステークスでは競走除外6頭、13頭が7頭立てになってしまった。除外されたのはシュウジ、ライトオンキュー、リナーテ、ダノンスマッシュ、トウショウピスト、タマモブリリアンの6頭。高松宮記念4着のダノンスマッシュの除外により、7頭立てながら混戦模様となった。

 

1番人気はタワーオブロンドン。京王杯SCレコード勝ちを含む重賞3勝は実績最上位。初の1200m戦と小回り函館への対応が課題とされていた。

昨年の函館2歳Sを勝ったアスターペガサスは以後振るわない成績だったが、前走葵Sで久々に1200m戦に出走し2着と復調気配を見せる。以下、ペイシャフェリシタ、ダイメイフジ、カイザーメランジェと続く。

 

当日の函館は発達した低気圧が通過する予報が出ており、大雨まで予想されたが、天候の発表は小雨、馬場状態はやや重で迎えられた。

有力馬の除外だけではなく、先行馬も除外されてしまったため、レース展開は読みにくい状況のなかでスタートが切られた。

スタートを決めた馬が行くという状況下で先行態勢をとったのがカイザーメランジェとアスターペガサスの外枠2頭。前走で差して好走したアスターペガサスは一歩引き、カイザーメランジェがハナに立った。タワーオブロンドンもスプリント戦のスタートに不安はあったが、互角なスタートを決め、無理せず一旦引いていく。

3番手のインにペイシャフェリシタ、その外にダイメイフジが併せていく。後方3頭は引いたタワーオブロンドン、サフランハート、最後方から11歳のベテラン、ユキノアイオロスが追走している。

前半600m通過は34秒4。オープン、重賞のスプリント戦としては完全なるスローペース。タワーオブロンドンも緩流に楽に追走していたが、さすがにこの流れではと判断したのか、4角で大外を回りながら追い上げていく。

カイザーメランジェも余裕十分で最後の直線を迎える。もう残りは200m。逃げるカイザーメランジェと2番手から追うアスターペガサスが止まる気配はなく、外からいつもの迫力で追い込むタワーオブロンドンが捕らえられそうにない。アスターペガサスはカイザーメランジェとの差を結局詰められず、カイザーメランジェが逃げ切った。2着は最後にタワーオブロンドンに急襲されながら、アスターペガサスが死守した。勝ち時計は1分8秒4(やや重)。

 

1~3着馬コメント

1着カイザーメランジェ(5番人気)

1月に中山1200mで準オープン勝ち後、4月春雷Sで追い込んで3着好走後から徐々に脚質を前寄りへシフト。オープンでも差がないところまで走れるようになり、それが見事に結実した。脚質転換によって逃げ馬不在の状況に対応できるようになった結果だ。2番手が差し馬アスターペガサスだったことも恵まれた。深追いされない恩恵、小回り函館、そのすべてを味方につけた。エルコンドルパサーの後継である09年函館記念サクラオリオンの貴重な産駒が、父が得意とした函館で開花、血の巡りあわせもあっただろう。

 

2着アスターペガサス(2番人気)

函館2歳Sを追い込んで勝って以来、2歳後半から3歳春シーズンだったので1400~1600mを中心に使われ、冴えない成績を残していたが、1200m戦の葵Sで2着と一変。今回は2番手追走という器用なところまで披露し、タワーオブロンドンの追撃を凌いだ。経歴から早熟なのではという見方もあったが、やはり1200m戦であれば、今後も目が離せない。

 

3着タワーオブロンドン(1番人気)

500キロを越える馬体、エンジンの掛かりがやや遅い走りから1200m戦への対応、小回り函館での走りに注目されたが、スタートから流れが遅いレースに助けられて追走はスムーズではあった。しかしながら互角以上のスタートを切りながら、折り合いを気にしたのか下げてしまったのは実にもったいなかった。この流れで後方から、それも勝負どころで外を回しては函館ではロスが大きすぎる。ダミアン・レーン騎手も早めにエンジンを吹かしながら脚を余さないように工夫していたが、それでも届かない函館競馬場に敗れたようなものだ。

 

総評

夏競馬の開幕から波乱含みな展開ではあったが、まずは無事にレースが行われたことに安堵する。函館スプリントステークスも除外6頭、ここに的を合わせてきた陣営の無念のためにも全力で再発防止と原因究明をしていただきたい。このようなことは2度と繰り返してはならない。

さて、勝ったカイザーメランジェの父はサクラオリオン、その父はエルコンドルパサー。長期仏遠征、凱旋門賞2着で歴史に名を残した名馬だが、種牡馬入り後2年で死亡、たった3世代しか血を残せなかった。数少ない産駒からヴァーミリアンソングオブウインドアロンダイトとGI馬を輩出。その湧き水のような血脈を継ぐサクラオリオンからカイザーメランジェという重賞ウイナーが生まれた。ディープインパクトのような日本競馬の大動脈を担う存在の一方で、微かにつながる血脈もまたここにあるという競馬の奥深さを教える一戦でもあった。

 

 

(勝木淳)

【6月8日、9日の競馬】エプソムカップ、マーメイドステークスなど土日6レースの振り返り

 

6月8日(土)

阪神8R 3歳上1勝クラス

ハービンジャー産駒で1番人気アルティマリガーレが、エイシンフラッシュ産駒で7番人気メリーメーキングに1馬身差をつけての勝利を収めました。

勝ったアルティマリガーレの母は2009年セントウルS2010年シルクロードSの重賞2勝馬アルティマトゥーレです。

 

阪神10R 舞子特別

トーセンラー産駒で1番人気アイラブテーラーが、ダイワメジャー産駒で4番人気コパノピエールに2.1/2馬身差をつけての勝利を収めました。

勝ったアイラブテーラーはこれで3勝目となりましたが、父のトーセンラーを思い出す瞬発力があり、牝馬ながらキレ味があり今後が楽しみです。

 

阪神11R 天保山

カジノドライヴ産駒で3番人気ヴェンジェンスが、ストリートセンス産駒で1番人気ファッショニスタに1.1/2馬身差をつけての勝利を収めました。

勝ったヴェンジェンスは2018年カペラS5着の経験があり、これで阪神コースは10戦5勝2着2回となりました。

 

6月9日(日)

東京10R 江の島特別

ロードカナロア産駒で1番人気アントリューズが、ディーブブリランテ産駒で9番人気ナイトバナレットに3馬身差をつけての勝利を収めました。

勝ったアントリューズは2019年のシンザン記念を1番人気に推された逸材で、前走毎日杯では10着となり、ここに挑みました。東京コースは3戦3勝となりました。

 

東京11R エプソムカップ

キングカメハメハ産駒で5番人気レイエンダが、ディープインパクト産駒で7番人気サラキアに3/4馬身差をつけての勝利を収めました。

勝ったレイエンダは全兄にダービー馬のレイデオロがおり、意外にもこれが重賞初制覇となりました。

 

阪神11R マーメイドS

オルフェーヴル産駒で7番人気サラスが、ディープインパクト産駒で10番人気レッドランディーニにハナ差をつけての勝利を収めました。

勝ったサラスは阪神コースで全て3着以内。今回の勝利でさらに阪神巧者となりましたね。サラスは重賞初制覇で、格上の挑戦で挑んだ2019年日経新春杯で10番人気10着でしたがその経験が活きましたね。

牝馬ながら500キロ超えの馬体重で、オルフェーヴル産駒らしく何をするか分からないのがある意味魅力です。

 

 

(中山祐介)

【日曜の重賞情報】混戦必至!?ユニコーンステークスの注目馬

東京11R 第24回ユニコーンステークス(G3)3歳別定戦 ダート1600m 13頭立て 発走15:45

今年の主な出走馬

デュープロセス(牡3 栗東安田隆厩舎 56㎏ デムーロ騎手騎乗)

 

デビュー戦2着の後、4連勝のデュープロセスが初重賞制覇を狙いに出走します。

 

父は「Daiwa Major」。そうです、日本で活躍している種牡馬ダイワメジャーです。日本で母のRose Lawがダイワメジャーを種付けし、イギリスで生まれた外国産馬なのです。

 

東京でのメイクデビュー新馬で2着の後、未勝利、500万下、昇竜ステークスとダート1400mのレースを3連勝。前走の青竜ステークスはダート1600mが不安視されましたが、先行抜け出して、デアフルーグの追撃をクビ差しのぎ切り、4連勝を飾りました。

 

デュープロセスの母系を見ると、3代母のMuch Too Riskyが注目されます。娘のホワイトウォーターアフェアからはドバイワールドカップを制したヴィクトワールピサ安田記念を制したアサクサデンエン天皇賞・秋ダイワメジャーの2着に入ったスウィフトカレントなど数多くの名馬が送り出されています。

 

ダイワメジャー産駒は芝でも活躍をしていますが、ダートでもJRAで321勝を挙げるなどコンスタントに活躍しています。しかし、JRAでのダート重賞は未だ未勝利。果たして、デュープロセスがダイワメジャーJRAダート重賞初制覇をプレゼントするのでしょうか?

 

ノーヴァレンダ(牡3 栗東・齋藤崇厩舎 56㎏ 北村友騎手騎乗)

 

先ほど、ダイワメジャー産駒のJRAダート重賞は未勝利と書きました。しかし、ブルドックボスが制したクラスターカップ、そしてノーヴァレンダが昨年の全日本2歳優駿を制し、統一重賞では2勝を挙げています。

 

ダート2歳王者になったノーヴァレンダの前走、伏竜ステークス(中山ダート1800m)は5着に敗れました。しかし、他馬と比べて1㎏ハンデが重い57㎏での出走、さらに砂を被ったことで、頭を上げて走っていたように、馬がレースをやめてしまってしまった事、と敗因は明確なものがあります。

 

血統を見ると、全姉のブランシェクールはエンプレス杯など統一重賞で2着が3回あるなどダート適性は高いものがあります。さらに母の父は東京ダート1600mと相性がいいクロフネ。東京ダート1600mに限ると、デュープロセスよりも適性が高そうに見えます。

 

2歳ダート王者が56㎏で出走できる点も大きなポイントとなります。2歳ダート王者がユニコーンステークスに出走するのは昨年の勝ち馬ルヴァンスレーヴと同じ。前走の反省を生かして王者復権となるのでしょうか?

 

デアフルーグ(牡3 美浦・鈴木伸厩舎 56㎏ 津村騎手騎乗)

 

前走の青竜ステークスでデュープロセスに敗れたデアフルーグ。しかし、デュープロセスよりも1㎏ハンデが重い57㎏での出走、さらに1番枠という枠順にも泣かされました。それでも、デュープロセスとはクビ差の接戦。同じ56㎏で戦えるのは大きなアドバンテージになります。

 

ノーヴァレンダが5着に敗れた伏竜ステークスまで3連勝を飾ったデアフルーグ。しかも、伏竜ステークスで負かしたのがアメリカG1のケンタッキーダービー6着、ベルモントステークス5着のマスターフェンサー。ダートの本場で善戦した馬相手に1馬身半差を付けての快勝は、デアフルーグのダート適性の高さを物語っています。

 

血統を見ますと、半姉のパイメイメイ(父はファルブラヴ)はJRAダートで4勝、半姉のパイルーチェ(父はナカヤマフェスタ)もJRAダートで4勝、半兄のショーム(父はエスポワールシチー)はJRAダートで3勝とJRAのダートでコンスタントに勝ち上がっています。しかも、パイルーチェは東京ダートで3勝、ショームは東京ダート2勝と東京ダートでの相性の良さを物語っています。

 

様々な種牡馬に種付けし、子供が生まれてもダート馬を出すデアフルーグの母パイクーニャン。デアフルーグはフランスG1レースのパリ大賞典を勝った父のベーカバドJRA初重賞制覇をプレゼントすることができるでしょうか?

 

その他では、ダート初挑戦も父がダート得意のヘニーヒューズ産駒のワイドファラオ(牡3 栗東・角居厩舎 57㎏ 福永騎手騎乗)。統一重賞兵庫チャンピオンシップ2着のヴァイトブリック(牡3 美浦和田正一郎厩舎 56㎏ 戸崎騎手騎乗)。端午ステークスを制したヴァニラアイス(牝3 栗東・高柳厩舎 54㎏ 田辺騎手騎乗)。500万下を5馬身差の圧勝を演じたダンツキャッスル(牡3 栗東・谷厩舎 56㎏ 幸騎手騎乗)などが出走します。

 

幾多のダート王者を輩出したユニコーンステークス7月10日に行われるジャパンダートダービーに向けて重要なレースになりそうです。

 

 

日曜日のイベント情報

 

函館競馬場は日曜日がフリーパスデーのため、入場料が無料となっております。そして、俳優の山本耕史さんが来場します。函館スプリントステークスの表彰式プレゼンターを務めるほか、11:30頃と16:35分頃の2回に分けて山本耕史箱館決戦トーク」と題したトークショーが行われます。

 

また、今年2月まで競馬博物館で行われていたメジロ牧場の歴史~“白と緑”の蹄跡~」の展示品の一部がスタンド3階特設会場で展示されます(7月21日まで)。

 

阪神競馬場では、阪神競馬場開場70周年、MBS ラジオ「ありがとう浜村淳です」45周年、宝塚歌劇105周年を記念して、「阪神競馬場70周年記念 浜村淳も宝塚も周年記念でありがとう スペシャトークショー」が11:40頃からイベント広場で行われます。ラジオパーソナリティ浜村淳さん、宝塚歌劇宙組トップスターで女優として活躍している大和悠河さん、宝塚歌劇団演出家の岡田敬二さんらが出演してトークショーが行われます。

 

 

(おかのひろのぶ)

【日曜のメイクデビュー】スピルバーグ産駒の期待馬ウインドジャマーがデビュー。函館では良血馬ビアンフェがデビュー

先週のこのコラムで取り上げたワーケアが強い競馬を見せ、デビュー戦を飾りました。先々週は同じハーツクライ産駒のサリオスも勝利し、2週連続ハーツクライ産駒がデビュー戦を勝利しました。

 

ハーツクライは2015年(現在の4歳馬)から種付け料が800万円に値上がりした途端に産駒数が180頭、131頭と減少。今年の2歳馬は100頭しか産駒登録されていません。ただ、種付け頭数が絞られ、繁殖牝馬の質がむしろ上がったような気がします。まだまだハーツクライの2歳馬の真打と呼ばれる馬がデビューしていないので、今年はハーツクライ産駒が2歳戦線を賑やかにしそうな予感がします。

 

今週は函館競馬も開催し、3競馬場でメイクデビューが行われます。早速、日曜の注目2歳馬をピックアップしたいと思います。

 

函館5Rメイクデビュー函館(芝1200m)発走12:10

ビアンフェ(牡 父キズナ 母ルシュクル 栗東・中竹厩舎 藤岡佑騎手騎乗)

 

先週日曜の阪神メイクデビューでキズナ産駒のルーチェデラヴィタが勝ち、キズナ産駒のJRA初勝利を達成しました。そのキズナの生産牧場であるノースヒルズから生まれたビアンフェがデビューします。

 

母のルシュクルは現役時代芝1200m戦を3勝、ファルコンステークスで2着した馬です。姉には函館2歳ステークスキーンランドカップを制したブランボヌールや今年の安田記念に出走したエントシャイデンがいます。

 

キズナディープインパクト産駒なので、ブランボヌールやエントシャイデンとは4分の3兄弟にあたります。母のルシュクルはサクラバクシンオー産駒なので、現状は1200mがベストで、将来的には1600mまでこなせる馬だと思います。

 

阪神5Rメイクデビュー阪神(芝1600m)発走12:20

チェルヴィーノ(牝 父リアルインパクト 母スネガエクスプレス 栗東・音無厩舎 松山騎手騎乗)

 

今年子供たちがデビューした安田記念など日豪G1レースを制したリアルインパクト産駒のチェルヴィーノ。一口馬主のキャロットクラブが総額1600万円で募集した馬です。半兄(父はハーツクライ)には現役で4勝を挙げているサトノグランがいます。

 

祖母のサンスプリングはアルゼンチンの2歳G1レース、CEジュニアスプリントなどアルゼンチンで重賞3勝した馬です。半兄のGold Spring、全姉のSouthern SpringもアルゼンチンのG1レースを制した馬です。

 

種牡馬としてのリアルインパクトで面白いのは母のトキオリアリティーにあります。トキオリアリティーは短距離で活躍しましたが、息子たちはオーシャンステークスを制したアイルラヴァゲインの様な母同様の短距離馬を出す一方で、香港G1レースを制したネオリアリズムの様な中距離で活躍した馬を出しました。リアルインパクトも恐らく、1600m前後を得意とする馬が出てくると思います。

 

先週土曜日のメイクデビュー東京にリアルインパクト産駒のインザムービーが惜しくも2着となり、JRAでのリアルインパクト産駒の初勝利はお預けとなりました(既にホッカイドウ競馬で産駒の勝利あり)。果たして、チェルヴィーノはJRAでのリアルインパクト産駒の初勝利になるのでしょうか?

 

東京5Rメイクデビュー東京(芝1600m)発走12:30

ウインドジャマー(牡 父スピルバーグ 母クラウンアスリート 美浦・藤沢和厩舎 丸山騎手騎乗)

 

半兄に共同通信杯を制した2010年の共同通信杯を制したハンソデバンド(父はマンハッタンカフェ)、半姉にダートで4勝しているマリームーン(父はカジノドライヴ)がいる血統です。

 

この馬の生産牧場は藤沢牧場。そう、管理する藤沢和雄調教師の実家の生産馬です。離乳した0歳秋には育成のため約150キロ南東に位置する牧場へ移動。1歳秋には約90キロ北西にある日高町ファンタストクラブへ移り、2歳春に1000キロ南下して美浦トレセンに入厩しました。

 

父のスピルバーグは現役時代骨瘤(管骨の前面に炎症が発生し、重篤化すると腫れてしまう)に悩まされましたが、日本ダービーに出走(9着)、天皇賞・秋優勝、ジャパンC3着と活躍しました。骨瘤さえなければ、もっと活躍できた馬だと思います。

 

既に地方競馬(大井競馬・ホッカイドウ競馬)で産駒がデビューしていますが、JRAでのスピルバーグ産駒のデビューはウインドジャマーが初めてとなります。大型帆船を意味するウインドジャマーは、いきなりのスピルバーグ産駒初勝利となるのでしょうか?

 

東京6Rメイクデビュー東京(芝1400m)発走13:00

プライモーディアル(牡 父Shamardal 母Ancient Art 美浦。黒岩厩舎 内田騎手騎乗)

 

先週土曜のメイクデビュー阪神(芝1200m)で勝ったのはShamardal(ここではシャマルダルと表記。)産駒のトリプルエースでした。今年、シャマルダル産駒は3頭が出走し、函館スプリントステークスに出走するライトオンキューとトリプルエースの2頭が勝ち上がるなど、今後外国産馬で活躍が期待される種牡馬だと思います。

 

シャマルダルは名種牡馬ジャイアンツコーズウェイの産駒です。現役時代は2005年のフランスダービー、欧州3歳マイル最強牡馬を決めるセントジェームズパレスステークスなど7戦6勝、うちG1レースを4勝した名馬です。海外での代表産駒は2014年にイギリスのG1エクリプスステークスを制したムカドラム、昨年の香港G1・クイーンズエリザベス2世カップアルアインを破ったパキスタンスターなどがいます。

 

母親の血統を見ますと、近親には皐月賞ディーマジェスティ京王杯スプリングカップなど重賞3勝馬タワーオブロンドン、イギリスダービーを制したジェネラスなどがいる血統です。

 

昨年のこの時期は新馬を1頭も出さなかったオーナーのゴドルフィン。しかし、先週までに既に3頭出走させ、トリプルエースが早くも勝ち上がるなど、動きが活発です。昨年12月に育成場のダーレー・キャッスルパークの坂路コースが完成。1200mの屋根付き坂路コースで平均勾配が4%とトレセンにある坂路コースよりも勾配がきつい坂路で馬達が鍛えられています。今年の2歳戦はゴドルフィンが席巻しそうな予感さえします。

 

 

(おかのひろのぶ)

【重賞回顧】第36回エプソムカップ(GⅢ)

VS4歳。夏はVS3歳だけではない。今年は4歳世代からも目を離せない

 

東京競馬場芝1800mはGⅠレースが施行されないのが不思議なほどのチャンピオンコース。共同通信杯東京スポーツ杯はいずれもクラシックに直結する重賞であり、毎日王冠府中牝馬SはGⅠの前哨戦として好メンバーが揃う重要なGⅡレース。エプソムカップはGⅠシーズンの末期、谷間の重賞という位置づけではあるが、4歳馬の活躍が目立ち、クラシック活躍組に遅れをとった馬が反転攻勢に出るきっかけにもなっている。

 

エプソムカップ出走馬がパドックに出るタイミングで雨脚が強まった。内馬場に掲げられたユニオンジャック、やはりエプソムは雨が似合う。昨秋から開催時にほぼ雨が降らなかった東京競馬場の芝にとっては恵みの雨。異常事態と言ってもいい高速馬場もこの雨でひと休みというところだ。

 

1番人気ソーグリッタリング。今春は準オープン、オープンと連勝。桜花賞戦線にも乗ったソーマジックが母、父は今春の東京競馬場で躍動するステイゴールド。5歳にしてようやく本格化を迎えた印象がある。

2番人気はセントライト記念勝ちがあるミッキースワロー。AJCC2着があるも、やや器用さに欠ける馬で、前走新潟大賞典2着で再度きっかけをつかんだ。

以下、プロディガルサン、ダノンキングダム、レイエンダ、アンノートル、サラキアら重賞タイトルを目指す組が続き、復活を期すタイトルホルダーのプレスジャーニーなど混戦模様を呈していた。

 

レースはスタート直後に大きなポイントがあった。大きく出遅れたアップクォークを除き、ほぼ一線のスタート。そのなかでやや速かったサラキア、レイエンダ、ダノンキングダム。3頭どの馬もすぐに手綱を押さえ、控える素振りをみせる。以前は大逃げもあったダノンキングダムだが、府中Sで抑える競馬で結果を出しているだけあって、今日も行きたくない。後ろから押して先手を取ろうという馬もおらず、サラキアの丸山元気騎手、レイエンダのC.ルメール騎手、手綱を短く持って引っ張りきりの両ジョッキーがお互いに牽制、ハナを譲り合っているようだ。結局はやや、抑えがきかなさそうなサラキアが押し出されてハナに立った。レイエンダはその直後の外2番手に収まっていった。

 

2頭の直後にストーンウェア、ダノンキングダムは外の4番手、2頭の間にソーグリッタリングが入っていく。中団外に壁ができずに折り合いを欠き気味なアンノートル、間にカラビナ、インにプロディガルサンが続く。

後方馬群の外にプレスジャーニー、インにショウナンバッハ、一列後ろにミッキースワロー、ハクサンルドルフ、出遅れたアップクォークが続く。

 

1000m通過は63秒9。本来は逃げ戦法をとらないサラキアのペースがあがるはずもなく、道中は12秒台後半の緩やかなラップが続く。後続も折り合いに専念、動く馬はいない。サラキアは4角手前の残り600mから11秒0と1秒以上のペースアップを図る。インは馬場が悪いのか、そこを避けて馬場の真ん中を回って直線コースに出てくる。

 

典型的な上がり3ハロン勝負になり、どの馬も手応えよく外めを回って進出するなか、外を追走していたプレスジャーニーが4角でただ1頭インを突き、前との差を一気に詰める。後続の手応え以上に前のサラキアとレイエンダの手応えがよく、後続はじわじわと2頭にリードを広げられてしまう。粘るサラキアを外から捕らえるレイエンダ。インからプレスジャーニー、プロディガルサン、外から追撃態勢に入ったソーグリッタリング、遅れながらショウナンバッハが差を詰める。残り200m、坂をあがってからの攻防で先頭に立ったレイエンダが、抵抗するサラキアとの叩き合いを制し、重賞初制覇を遂げた。2着は逃げて粘ったサラキア、3着は外を伸びたソーグリッタリングがあがった。勝ち時計1分49秒1(やや重)。

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1~3着馬コメント 

1着レイエンダ(5番人気)

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おなじみダービー馬レイデオロの弟。3歳春後半から夏にかけて連勝、セントライト記念2着で本格化の気配を感じさせたが、その後はやや競馬で位置取りを下げる場面が目立ち、精彩を欠いていた。ここ数戦のイメージを払拭するようにスタートを決め、ハナに立つかと思わせるほどの行きっぷり。サラキアを行かせて、スローペースの2番手という絶好位置をとれた点が勝因だろう。降級制度廃止により、オープンに在籍できたことも大きい。出走しなければタイトルは取れない。今後もローカル重賞戦線では4歳馬がポイントになるだろう。

 

2着サラキア(7番人気)

ローズS2着、秋華賞4着の好素材。京都金杯阪神牝馬Sも小差だっただけに好走は不思議でもなんでもない。しかし、同日に牝馬限定のマーメイドSがありながら、牡馬相手のエプソムカップ出走を決めた陣営の戦略も見事だった。距離適性を考えてのものだろうが、人気が示すように当然周囲のマークも甘くなる。押し出されたものではあったが、意を決してハナに立ち、マイペースで進めたのもマークの甘さゆえのもの。心理面まで含め、エプソムカップ出走は吉と出た。

 

3着ソーグリッタリング(1番人気)

こちらは展開に泣いた。もう少し強気に乗ってもよかった印象。控えたことで展開の不利を受け入れる競馬になったが、それでも後方から1頭だけ最後まで伸び続けており、負けて強しの競馬だった。ステイゴールドは今春の東京芝の特注種牡馬。4着ショウナンバッハも含め、この不利な流れに逆らえたのは血の勢いも大きい。

 

総評

残念ながら取り消したソウルスターリング、馬場に泣いたミッキースワロー、馬場の悪いインを急襲したプレスジャーニーの5歳重賞ウイナー、ソーグリッタリング、ダノンキングダムら同世代の重賞タイトルを目指す組は結果的に降級しているはずの4歳レイエンダ、サラキアに屈してしまった。前半1000m63秒9、上がり32秒9の究極の上がり勝負を逃げた馬と番手にいた馬が入れ替わった結果ではあるが、この2頭はいずれも新ルールによってここに出走できたわけで、ルール改正が明暗を分けた部分もある。そうは言いつつ、ルール改正の是非などはここで問うべきではなく、ルールが改正された以上、今後はこのように4歳馬が夏の重賞戦線で活躍するであろうことは頭に入れておきたい。

5歳勢も有力馬は展開や馬場の影響に泣いた馬が多く、今後はより強力布陣になるであろう4歳包囲網をきっと突破できるだろう。この激突は今年から始まる夏の風物詩になる。

 

 

(勝木淳)

(写真・かぼす)

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