【日曜の注目】ソウルスターリング、マカヒキ、サトノアラジン……豪華メンバーの毎日王冠、2歳戦も充実!

1984年、毎日王冠。

三冠馬ミスターシービー、宝塚記念馬カツラギエース、南関東の怪物サンオーイ、オークス馬でありエアグルーヴの母ダイナカールなど9頭が参戦。

3コーナーから一気に上がっていくミスターシービーの姿に、東京競馬場は大歓声。

最後は逃げるカツラギエースに、猛然と追い込むミスターシービー。

僅かにカツラギエースが、アタマ差ミスターシービーを凌いでゴール。

最後の攻防は名勝負の1つとして、今も語り継がれるレースです。

 

今年の毎日王冠も空前絶後の豪華メンバー。

どの馬が動き始めた時に、どよめきが起こるのでしょうか。

 

では、日曜日のレース紹介に参りましょう

 

 

京都5R メイクデビュー京都(芝2000m)

 

ピリカクル(牝2 父オルフェーヴル 母ピリカ 栗東・音無厩舎 松若騎手騎乗)

 

京都の芝2000mの新馬戦ですが、ディープインパクト産駒が1頭もいません。

オルフェーヴル産駒が2頭出走し、人気はダノンフォワード(牡2 父オルフェーヴル 母カリフォルニアネクター 栗東・藤原英厩舎 福永騎手騎乗)になると思いますが、ここではもう1頭の馬ピリカクルを。

 

母のピリカはフランスG3エドゥヴィル賞などを勝利。そして、凱旋門賞への重要なステップレース、ヴェルメイユ賞2着の実績を持っています。

母の父はモンズーンノヴェリストの父であり、世界各国で活躍馬を輩出した種牡馬です。

母の母パイタはフランスの2歳G1で距離が2000mのクリテリヨムドサンクルーを制し、フランスオークス、ヴェルメイユ賞3着の実績を持っています。

 

このピリカ。実は2013年の凱旋門賞でオルフェーヴルと一緒に出走していたのです。

結果はトレヴが圧勝し、オルフェーヴルは2着でピリカは15着。

前哨戦のフォワ賞でも一緒に出走し、1着オルフェーヴル、3着ピリカ。

 

翌年、繁殖牝馬になるため日本へやって来たピリカ。その相手がオルフェーヴルだったのです!

ピリカ自身もまさか自分と一緒に走った日本馬との間に子供が出来るなんて思ってもみなかったでしょう。

 

そんな不思議な縁で生まれたのが、ピリカクルなのです。

 

 

東京5R 2歳新馬(芝2000m)

 

毎日王冠が開催されている関係で、京都の新馬戦に登録せずに、東京の新馬戦に関西馬の有力どころが集いました。

しかし、関東馬も評判の高い馬がデビューします。

 

コズミックフォース(牡2 父キングカメハメハ 母ミクロコスモス 美浦・国枝厩舎 ルメール騎手騎乗)

 

サンデーレーシングが価格5000万円で募集していた馬です。

母のミクロコスモスはネオユニヴァース産駒で阪神ジュベナイルフィリーズ3着、秋華賞5着などG1出走。生涯成績4勝を挙げた馬です。

 

写真を見ますと、キングカメハメハ産駒の割には馬体はコンパクト。

ただ、バランスの取れた体であるなと思います。

半兄のアンティノウスは初勝利までに時間が掛かりましたが、馬体のバランス、走るフォームの良かった馬です。

 

関西からは強豪馬が出走し、関東馬もリバーブレーション(牡2 父ディープインパクト 母パイタ 美浦・菊沢厩舎 横山典騎手騎乗)など強豪が揃っていますが、ここを勝ってクラシックに行ってほしい馬です。

 

 

京都9R  りんどう賞(2歳500万下 牝馬限定 芝1400m)

 

スズカフェラリー(牝2 父スズカフェニックス 母スズカフォイル 栗東・橋田厩舎 福永騎手騎乗)

 

阪神ジュベナイルフィリーズに向けて重要なレース。

デビュー戦でサトノアレスの半弟サトノテラス以下を負かしたスズカフェラリーを取り上げます。

タイムこそ標準的でしたが、2着に3馬身半の差を付ける圧勝。

ここを勝てば阪神ジュベナイルフィリーズの注目馬になるでしょう。

 

スズカフェラリーの父スズカフェニックス。現役時代は高松宮記念を制覇する等スプリント戦線で活躍。

種牡馬入り後はNHKマイルCを制したマイネルホウオウを出しました。

しかし、昨年でもって種牡馬を引退。余生を牧場で過ごす事となりました。

 

少しでもスズカフェニックスの名を残すためにも、スズカフェラリーには頑張って欲しいものです。

もちろん、マイネルホウオウも……!

 

 

京都11R 夕刊フジ杯オパールステークス(3歳以上オープン 芝1200m・ハンデ戦)

 

京都メインレースは芝1200mのオープンレース。

1番人気が勝ったのは2010年以降で僅か2回。

10番人気以下の馬が3勝、2着1回。ハンデ戦らしく、混戦が予想されます。

 

実績で行けば重賞2勝で前走のキーンランドカップ2着のソルヴェイグ(牝4 栗東・鮫島厩舎 55㎏ 松山騎手騎乗)が断然。

ただ、気になるのは牝馬でハンデが55㎏ということ。牡馬に換算すると57㎏になりますので、実質上はトップハンデ(ちなみにトップハンデはティーハーフの57㎏)。

非常に難しいレースになりそうです。

 

敢えて注目馬をあげるとすれば、タマモブリリアン(牝4 栗東・南井厩舎 藤岡康騎手騎乗)。

北海道開催での好走が目立ち、前走のセプテンバーステークスを勝利。

本格化の兆しが見えるか。真価が問われるレースです。

 

 

東京11R 第68回 毎日王冠(3歳以上オープン・G2 芝1800m)

 

ソウルスターリング(牝3 美浦・藤澤和雄厩舎)

 

今年のオークスを制したソウルスターリングの秋初戦。

ここを使って天皇賞・秋(10月29日・東京芝2000m)を目指します。

東京コースは2戦2勝。同じ距離で行われた2歳オープンのアイビーステークスでペルシアンナイト(皐月賞2着馬)相手に楽勝。

そして、オークスでも楽勝。加えて53㎏の負担重量と他馬よりも有利。

 

毎日王冠は1984年から現在の芝1800mで行われて以降、3歳牝馬が出走したのは1999年スティンガーの4着のみ。

勝てば距離が2500mだった1956(昭和31)年のフエアマンナ以来の3歳牝馬による毎日王冠制覇。

フエアマンナもオークス馬。61年振りの快挙となるでしょうか。

 

マカヒキ(牡4 栗東・友道厩舎)

 

昨年の日本ダービーで見せた強さ。凱旋門賞前哨戦のニエル賞の勝ちっぷり。

しかし、凱旋門賞14着の後は京都記念3着、大阪杯4着とファンとしては納得のいかない今年の春でした。

 

夏を越したマカヒキは春とは違い毛ヅヤが良くなり、昨年春のマカヒキを彷彿とさせます。

3コーナー過ぎてからの加速、父ディープインパクトを彷彿させる2段階の伸びが再び見られることを期待します。

 

ルメール騎手がソウルスターリングに騎乗するため、内田博幸騎手とのタッグを結成。

春の鬱憤を晴らすために、ダービー馬マカヒキ・逆襲の秋が始まります。

 

アストラエンブレム(牡4 美浦・小島茂厩舎)

 

これまで重賞競走に5回挑み、2着2回、4着3回。

特に、今年に入ってからは京都金杯4着、エプソムカップ2着、新潟記念2着とあと一歩のレースが続いています。

 

今年唯一勝った大阪城ステークスでは中団に待機して直線で抜け出す競馬で快勝。

それがエプソムカップ、新潟記念では3、4番手の競馬をして、早めに先頭に立つが後ろから来た馬に差される競馬。

秋開催開幕週で先行馬が有利な馬場の中、どのような作戦に出るのでしょうか?

 

グレーターロンドン(牡5 美浦・大竹厩舎)

 

グレーターロンドンにはレース以外に戦わなければならないものがあります。

 

それは蹄の弱さ(蹄葉炎)です。

2015年10月のレース後、蹄葉炎を発症したグレーターロンドン

テンポイントをはじめ、多くの馬の死の原因となった蹄葉炎。

一旦は収まるが再び発症する蹄葉炎との闘いは、1年間続きました。

 

翌年11月に復帰。そこから一気に5連勝を挙げ、次はG1安田記念。

しかし、脚元を見ながらの調整で、出走投票直前まで様子を見る慎重ぶり。

そして、ようやく出走にゴーサイン。

結果は4着でしたが、勝ったサトノアラジンから0.1秒差の僅差の敗北でした。

 

安田記念が終わって、左前の球節を手術したりと慎重に調整を進めてきたグレーターロンドン

調教を軽くし、レースで馬を鍛える方針を打ちました。

 

そして、直前の調教で出走を決めた今回。

いよいよ、グレーターロンドンの本当の力が示されるかもしれません。

 

リアルスティール(牡5 栗東・矢作厩舎)

 

昨年は国際G1ドバイターフを快勝。

しかし、安田記念では11着と大敗。秋は毎日王冠からの始動を目指していましたが、休養中に罹った夏バテの影響で直前に回避。ぶっつけ本番で臨んだ天皇賞・秋ではモーリスの2着。ジャパンカップ5着。

 

そして、今年。

昨年と同じ中山記念からドバイターフのスケジュールを組み、挑んだ中山記念。しかし、結果は8着。

その後ドバイに遠征したリアルスティールは、外傷性の出血で出走できずに帰国。

海外遠征の疲れを癒すために春は休養に充てました。

 

昨年と違い、湿気の少ない北海道で夏を過ごしたのが功を奏したのか、リフレッシュしたリアルスティール

1週前調教では49秒と言う破格のタイムを出し復活をアピールしています。

 

まずは毎日王冠を制する事。リアルスティールの逆襲が始まろうとしています。

 

サトノアラジン(牡6 栗東・池江厩舎)

 

安田記念で悲願のG1制覇を果たしたサトノアラジンはここからの始動。

 

サトノアラジンは今や1400、1600mが得意な馬の印象が強いですが、菊花賞にも出走(6着)。

2000mのレースも勝っているように、天皇賞秋でも通用する可能性がある馬ではないかと思います。

戦績を見る限り、マイルチャンピオンシップが行われる京都競馬場よりも東京競馬場が合うと思います。

 

実際に東京芝1800mの戦績を振り返ると、5着、3着、1着、2着と馬券圏内は75%。

2着となったエプソムカップはエイシンヒカリに、5着と3着になったレースではイスラボニータと後のG1ホースに敗れましたから、仕方のない事でしょう。

 

このレースで天皇賞・秋に行くか、マイルチャンピオンシップに行くか。決断のレースです。

 

最後に。もし、日曜日、毎日王冠を見に行きたいけれど……と悩んでいる方。

是非、行って下さい。

19年前のサイレンススズカ、エルコンドルパサー、グラスワンダーの毎日王冠の時に、初めて競馬場に行った人がのちに競馬実況アナウンサーになりました。

 

今年の毎日王冠は馬券は買わずに、レースを見るだけでも価値がある。そう断言します。

 

 

(おかのひろのぶ)

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