【土曜の競馬】中山メインはステイヤーズステークス。アルバートがレース史上初の3連覇達成か?藤田菜七子騎手9鞍騎乗で勝ち星量産か?阪神メインはチャレンジカップ

先週の日曜日から中山競馬場のクリスマスイルミネーションが始まりました。

中山競馬場のスタンドに電飾が飾り、パドックそばのもみの木がクリスマスツリーに。

この時期のデートに中山競馬場はいかがでしょうか。

 

なお、イルミネーションは12月24日の有馬記念当日まで

12月28日のホープフルステークスの日は終了していますのでご注意ください。

 

その師走の中山競馬。土曜日は障害物のない平地競走で最も長い3600mを走るステイヤーズステークスがあります。阪神は伝統の重賞、チャレンジカップ。そして、中京開催も始まります。

 

中山では藤田菜七子騎手が12レース中9レースに騎乗します(日曜は中京で5レース騎乗)。これは柴田大知騎手と並んで、土曜の中山競馬に騎乗する騎手で最も多い騎乗機会になります。今までは1日に1レースしか乗れない時もあった彼女。ここで一気に勝ち星を稼ぐことが出来るでしょうか?

 

では、土曜の競馬から注目レースを取り上げていきます。

 

 

中京10R 寒椿賞 2歳500万下(ダート1400m)9頭立て 発走15:00

 

中京のメインレースは1600万下の浜松ステークス(芝1200m 発走15:35)ですが、注目はその前の寒椿賞に出走するミスターメロディ(牡2 栗東・藤原英厩舎 北村友騎手騎乗)です

 

11月4日東京競馬のダート1300m戦でデビューし、1分17秒4の2歳レコードタイムをマーク。

2着のリョーノテソーロを8馬身(1.3秒)ちぎる圧勝。リョーノテソーロも2戦目で勝利しており、ミスターメロディの強さが目立つレースとなりました。

 

父はスキャットダディ。今年デビューした2頭とも勝ち上がり、もう1頭のデルマキセキも寒椿賞に出走。残念ながら2015年に亡くなったため、今年が最後の産駒ですが、最後に日本でも大物が出る事を期待します。

 

 

阪神5R  メイクデビュー阪神(芝2000m)11頭立て 発走12:25

 

5回阪神開幕週の芝2000mでの新馬戦。

ここを勝った馬は後の重賞レースを制覇した馬が続出しているレースです。

 

例えば2012年に勝ったラキシスは2014年のエリザベス女王杯を制覇。

2001年に勝ったファインモーションは2002年のエリザベス女王杯を制覇。

他にもブラックタイド(2003年)、アドマイヤジャパン(2004年)、アダムスピーク(2011年)、ロイヤルタッチ(1995年)と重賞レースを制覇した馬が開幕週の芝2000mのデビュー戦を勝ちました。

 

極めつけは2000年のアグネスタキオン

後に皐月賞を制し、種牡馬として活躍。

この時に出走した馬からは3着メイショウラムセスが2002年の富士ステークスを制覇。

5着のボーンキングは翌年の京成杯を制覇。日本ダービーでも4着に好走しました。

 

最近は目立った活躍をした馬は出ていませんが、ここを勝って皐月賞等に向かう馬も出てくると思います。

 

今年の注目馬はディープインパクト産駒のヴェルテアシャフト(牡2 栗東・池江厩舎 M・デムーロ騎手騎乗)。一口馬主クラブのキャロットクラブが総額1億2000万円(一口30万円)で募集した馬です。

 

母のヒルダズパッションはアメリカで16戦8勝。2011年のアメリカG1レースのバレリーナステークス(ダート約1400m)を制しました。その年の11月にノーザンファームの吉田勝己氏名義で122万5千ドルにて落札され、日本で繁殖牝馬として来日しました。

 

先日、ヴェルテアシャフトの半兄(父がハーツクライ)で、カナダにて走っているYoshidaヨシダ)がアメリカのG3重賞ヒルプリンスステークス(芝約1800m)を制しました。

 

幾多の名馬を出しているキャロットクラブで、今年の2歳では最も高い1億2000万円で募集した馬。それだけに期待したい所です。

 

他では母方の曾祖母に日本でも種牡馬として活躍したウォーニングやコマンダーインチーフの母スライトリーデンジャラスがいるアイガー(牡2 父マンハッタンカフェ 母インコンパス 栗東・昆厩舎 横山典騎手騎乗)にも注目です。

 

 

阪神9R  シクラメン賞 2歳500万下(芝1800m)7頭立て 発走14:35

 

出走馬が7頭と少頭数ですが、注目馬が2頭います。

 

オブセッション(牡2 美浦・藤澤和雄厩舎 ルメール騎手騎乗)

 

10月21日付のウマフリだよりの東京5Rで取り上げたオブセッション

大雨で馬場が重馬場と過酷な条件の中でデビュー戦を勝ちました。

この時の2着馬ラムセスバローズ、3着馬エイムアンドエンドが2戦目で初勝利をあげたあたり、レースのレベルは高いものでした。

 

後程書きますが、土曜日には中山競馬場で葉牡丹賞が行われます。藤澤厩舎の葉牡丹賞と言えば、昨年はレイデオロで快勝。レイデオロは今年の日本ダービーを制覇。同じ週に皐月賞と同じコース・距離があるレースを蹴っての関西遠征。逆に言えば、それだけ自信があるのでしょう。

 

しかし、関西にも期待のディープインパクト産駒がいます。

 

ダノンフォーチュン(牡2 栗東・大久保龍厩舎 浜中騎手騎乗)

 

11月12日の京都でのデビュー戦では、良血馬シーリアポートフィリップ等に3馬身1/2の差を付けて圧勝。

スタートは悪く、レースは7、8番手の競馬。時々気の悪さを見せて、騎乗した浜中騎手が必死になだめる様子も。それでも、残り200mで先頭に立つと、父譲りの切れ味でシーリア以下を圧勝。経験を積めばもっと強くなるレース内容でした。

 

血統ですが、母ペニーズフォーチュンの半兄オールドトリエステは体質的に弱い面があり、アメリカのG2重賞のみの勝利。種牡馬入りしてからも僅か3世代しかいませんが、ブリーダーズカップ・スプリントなどアメリカのG1レース2勝馬シルヴァートレイン、種牡馬として日本で活躍中のシニスターミニスターがいる血統です。現役で活躍中のマルターズアポジーの母マルターズヒートオールドトリエステの子供です。

 

他にはデビュー戦を勝ったトゥラヴェスーラ(牡2 父ドリームジャーニー 母ジャジャマーチャン 栗東・高橋康厩舎 川田騎手騎乗)。母の全姉にはスプリンターズステークス等を制したアストンマーチャンがいます。アストンマーチャンは調教中の事故で死亡し、子供はいません。姉が果たせなかった夢を妹に託し、そこから生まれたトゥラヴェスーラの走りにも注目です。

 

 

阪神10R 御影ステークス 3歳以上1600万下 (ダート1400m) 15頭立て 発走15:10

 

ヤマトワイルド(牡3 父トランセンド 母シャインレジーナ 美浦・田村厩舎 56㎏ 柴田善騎手騎乗)

 

1400mのダート戦を2連勝中のヤマトワイルド。注目は父のトランセンドです。

 

今週行われるチャンピオンズカップの前身、ジャパンカップダート。このジャパンカップダートを連覇したのはトランセンドただ1頭です(2010年、2011年)。

他にはマイルチャンピオンシップ南部杯(2011年。この年は東日本大震災復興支援競走として東京競馬場で開催)も制しました。

 

さらに2011年のドバイワールドカップではヴィクトワールピサの2着と日本馬のワンツーフィニッシュ。東日本大震災発生直後の日本の競馬ファンを勇気づける活躍でした。

 

しかし、ダート戦で活躍した種牡馬の需要が低いため、2013年は44頭の馬が出産。ヤマトワイルドが生まれた2014年は33頭。今年の2歳馬は僅か19頭しか産まれていません。

 

トランセンドはサンデーサイレンスやキングカメハメハなど、今の日本競馬で主流となる馬の血が入っていません。ヤマトワイルドの活躍で1頭でも多くの馬がトランセンドと種付けして欲しいと思います。

 

 

阪神11R 第68回 チャレンジカップ(G3)3歳以上別定(芝2000m)12頭立て 発走15:45

 

以前は9月に「朝日チャレンジカップ」の名称で芝2000m内回りの別定戦のレースでした。これが12月に移行し、芝1800mのハンデ戦に移行しましたが、再び今年から芝2000m内回りの別定戦となりました。

 

エリザベス女王杯のモズカッチャン、マイルチャンピオンシップのペルシアンナイトの勝利。今年の3歳馬のレベルは例年と比べて高い部類に入ります。このレースでも3歳馬に注目馬がいます。

 

ブレスジャーニー(牡3 栗東・佐々木晶厩舎 55㎏ 柴田善騎手騎乗)

 

昨年の2歳戦線をリードしていたブレスジャーニー。未勝利戦勝利後、サウジアラビアロイヤルカップ、東京スポーツ杯2歳ステークスと重賞2連勝を飾りました。その後長期休養。その間に所属厩舎が美浦の本間厩舎から栗東の佐々木晶三厩舎に異動。久々の出走となった菊花賞は12着でした。

 

菊花賞は長期休養明け初戦、3000mという距離、そして超のつく不良馬場であったため、この結果は仕方がない事です。2歳時にはクラシック候補と言われた馬。長期休養明け2戦目の今回がこの馬の本当の強さが問われるレースになるでしょう。

 

サトノクロニクル(牡3 栗東・池江厩舎 55㎏ M・デムーロ騎手騎乗)

 

菊花賞10着のサトノクロニクル。それまではラジオNIKKEI賞の6着以外は常に3着以内に入っていた馬の大敗。原因は距離と馬場でしょう。

 

一方で未だ2勝しか挙げていない事が証明するように、勝ちきれぬ面もあります。今後の重賞競走出走を考えると、ここで勝って春以降のローテーションに余裕を持たせたい。そのために早めにミルコ・デムーロ騎手に騎乗依頼をしました。

 

先週、自らが果たせなかったジャパンカップ制覇を息子のシュヴァルグランが成し遂げた、父ハーツクライ。ハーツクライ産駒は京都2歳ステークスでもグレイルが優勝。勢いに乗って、サトノクロニクルに初の重賞タイトルをもたらして欲しいものです。

 

地方競馬の佐賀競馬からは現在の佐賀競馬3歳チャンピオンが参戦。

 

スーパーマックス(牡3 佐賀・九日(くにち)厩舎 父リーチザクラウン 母レヴェトン 55㎏ 山口勲騎手騎乗)

 

佐賀競馬の三冠競走は飛燕賞(ダート1800m)、九州ダービー栄城賞(ダート2000m)、ロータスクラウン賞(ダート1800m)の3レースです。今年の九州ダービーとロータスクラウン賞を制したのはこのスーパーマックスです。ちなみに、佐賀皐月賞も制していますが、佐賀皐月賞はS2(JRAで言うG2)に該当しますので、佐賀競馬三冠馬ではありません。

 

芝コースは8月の小倉日経オープン(芝1800m)で走っていますが8着。今回は更にメンバーが強化されたので、善戦を期待したい所です。

 

もちろん、4歳以上の馬達も黙ってはおりません。ステイヤーズステークスに出れば人気になっていたモンドインテロ(牡5 美浦・手塚厩舎 56㎏ ルメール騎手騎乗)。前走のオールカマー(芝2200m)は9着と敗れたものの、上がり3ハロン33.5秒は出走馬中2位タイ。相性のいいルメール騎手とのコンビで初の重賞タイトルを狙います。

 

7歳牝馬のデニムアンドルビー(栗東・角居厩舎 54㎏ C・デムーロ騎手騎乗)はここ5戦の上がり3ハロンのタイムは常にベスト3に入るなどタイミングが合えば久々の勝利もあります。

 

福島記念8着のプリメラアスール(牝5 栗東・鈴木孝厩舎 54㎏ 酒井騎手騎乗)。ただ、勝ったウインブライトとのタイム差は0.4秒。去年のG1エリザベス女王杯5着だった実績から行くと、波乱を起こす可能性があるかも知れません。

 

 

中山9R 葉牡丹賞 2歳500万下(芝2000m)9頭立て 発走14:15

 

昨年、このレースを制したレイデオロは今年のダービーを制覇。

過去にはウイニングチケット(1992年)、タイキフォーチュン(1995年)、トーセンジョーダン(2008年)と後のG1レースを制した馬が葉牡丹賞を制しています。

 

今年のメンバーで注目したいのは2011年桜花賞馬マルセリーナの半弟、プロトスター(牡2 美浦・戸田厩舎 シュミノ―騎手騎乗)。母のマルバイユはフランスG1レースアスタルテ賞を制覇。日本に繁殖牝馬として来ましたが、マルセリーナの他にスプリングステークス(G2)を制し、芝1800mの日本レコードホルダー(1分43秒9)のグランテッツァの母としても知られています。

 

グランテッツァ以来6年振りに子供が競走馬としてデビュー。2戦目の未勝利戦で初勝利を挙げての参戦。父が中山コース得意のネオユニヴァース。グランテッツァが果たせなかった皐月賞制覇に向けて、負けられない1戦です。

 

その他では、シクラメン賞には登録せずにここに絞ったシャルドネゴールド(牡2 栗東・池江厩舎 戸崎騎手騎乗)、未勝利戦のレース内容が良かったマイネルファンロン(牡2 美浦・手塚厩舎 柴田大騎手騎乗)。ステイゴールドの子供2頭にも注目です。

 

 

中山11R 第51回スポーツニッポン賞ステイヤーズステークス(G2)3歳以上別定(芝内回り2周3600m)10頭立て 発走15:25

 

今年の注目はアルバート(牡6 美浦・堀厩舎 57㎏ ムーア騎手騎乗)。このレース始まって以来、初の3連覇に注目が集まっています。1967年の第1回以降、ステイヤーズステークス2連覇はピュアーシンボリ(1982,1983年)、スルーオダイナ(1988,1989年)、アイルトンシンボリ(1992,1993年)、デスペラード(2013,2014年)といますが、3連覇に挑んだ馬はいませんでした。

 

ステイヤーズステークスは1997年から現在のG2重賞の別定戦競走となりましたが、それまではG3重賞のハンデ戦で行われました。そのため、勝てば勝つほどハンデが重くなり、3連覇に挑もうとした馬はいませんでした。G2重賞になってから連覇したデスペラードは2014年のこのレースでもって引退しました。

 

アルバートにとって有利なのは負担重量(ハンデ)が56㎏である事。前走のアルゼンチン共和国杯はハンデ戦で58.5㎏のトップハンデでしたが、今年のダービー2着馬スワ―ヴリチャード(56㎏)の4着と好走。更に連覇した時に騎乗したムーア騎手が続投で乗る事。今回はアルゼンチン共和国杯よりもメンバーのレベルが落ちている事。

 

以上の点からアルバートの3連覇への期待感は増すばかりでしょう。

 

ただ、他の馬も黙っていません。今年の目黒記念を制したフェイムゲーム(セン7 美浦・宗像厩舎)。ダイヤモンドステークスを2連覇、2着1回の馬ですが、意外にもステイヤーズステークスは初出走。父がハーツクライボウマン騎手騎乗は先週のシュヴァルグランのジャパンカップと同じ。今年のダイヤモンドステークスはアルバートに敗れましたが、その借りはアルバートが最も得意とする中山芝3600mで返したい所です。

 

重賞レース制覇はないものの、札幌日経オープン(芝2600m)2着のシルクドリーマー(牡8 美浦・黒岩厩舎 戸崎騎手騎乗)。目黒記念は53㎏とハンデも恵まれましたが、フェイムゲームの6着。今回は戸崎騎手騎乗でどういったレースを見せるかがポイントです。

 

オープンの丹頂ステークス(9月4日 札幌 芝2600m)を制したプレストウィック(牡6 美浦・武藤厩舎 シュミノ―騎手騎乗)。昨年のステイヤーズステークス4着、今年のダイヤモンドステークス5着と長距離重賞レースでは善戦。前半スローの瞬発力勝負に強い馬なので、アルバートの動き次第では注意しなければならない馬です。

 

藤田菜七子騎手も初めてのステイヤーズステークスに騎乗。コンビを組むのはこれまで2回騎乗したサイモントルナーレ(牡11 美浦・加藤和厩舎)。あまり大きく取り上げていませんが、サイモントルナーレ6年連続の出走。「直千の女王」藤田菜七子騎手が3600mをどうのりこなすのかも注目です。

 

アルバートが前評判通りに3連覇を達成するのか?

フェイムゲームが阻止するのか?

藤田騎手が3600mをどうのりこなすのか?

少頭数ですが楽しみなレースです。

 

 

(おかのひろのぶ)

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