【重賞回顧】第53回北九州記念(GⅢ)

有力な先行馬を颯爽とかわして、得意の1200m連勝で頭角を現す

 

今年の夏は暑い。

6月の函館スプリントステークスから9月のセントウルステークスまでの計6戦で競う、サマースプリントシリーズももう4戦で折り返し地点。夏の終わりも見えてきた小倉の短距離決戦はハンデ戦での一戦となる。台風や雨の影響なく小倉競馬場は良好な馬場状態が続いている。人も馬も汗かきながら熱いレースがみられそうだ。

 

まずはサマースプリントシリーズ、ポイント上位が拮抗する中、どの馬が抜け出すのかが注目だ。

ポイントトップは第3戦アイビスサマーダッシュで快勝したダイメイプリンセス。いわゆる千直に慣れてきたカラダがどこまで1200mにアジャストできるか。スピード能力は間違いないが、レースの運びに注目だ。

 

ポイントでいえば、アレスバローズが僅差で追いかける。

前走CBC賞を快勝し、函館スプリントステークスを勝ったセイウンコウセイと同率でランキング上位だ。平坦なコースでの実績を出しているだけにここでも期待できそう。

 

しかし、シリーズばかりにとらわれてはいけない。

ダイアナヘイローは去年、連勝の末に当レースで重賞初勝利をあげた。近走不振だっただけに得意の舞台で巻き返すか。ダイメイプリンセスと同じキングヘイロー産駒だけに、違いにも注目してみたい。

 

3歳勢が躍動していることも紹介したい。

有力どころは重賞になった葵ステークスから流れてきている。この流れが今後続くとすると面白いかもしれない。

 

まずはアサクサゲンキ

2歳時に同舞台である小倉2歳ステークスを勝っている。当時の相手関係と比べるのはムリがあるが、コース適正については問題ないことがうかがえる。葵ステークス、CBC賞では鋭く追い込むも惜しい結果が続いている。3歳勢の中でも有力候補だ。

 

ゴールドクイーン。葵ステークスの逃げ切りは見事だった。しかし、前走バーデンバーデンカップでは初の古馬相手に軽斤量51キロだったが勝ち切れず、3番手追走のタマモブリリアンに差されてしまった。今回は1枠1番という絶好枠を引いた手前、逃げないわけにはいかない。ただ、相手関係をみると、先行馬が多く、展開的に厳しいかもしれない。

 

重賞勝ちはないが、レースには欠かせない脇役な存在としてラブカンプーは見応えがある。3歳春のフィリーズレビュー、アーリントンカップでは逃げてバテるという逃げ馬らしい姿があり、結果を残せなかった。この夏に来て葵ステークス、アイビスサマーダッシュと逃げながらも、2着に残っている粘りをみせた。ただ、この馬も逃げ、先行を是としているだけに今回のメンバーからは展開上、厳しい。どこまでやれるか。

 

3歳勢は勢いがあるものの、ことこの北九州記念に限っては、過去5年勝ち星はおろか、連対、3着もない。単にローテーションの都合、メンバーが集まらなかったのかはわからないが、今回はフレッシュな走りをみせてくれるのだろうか。

 

まだまだ厳しい日差しが照らす中、充実の秋へ向けて、暑さを吹き飛ばすレースぶりを期待したい。

 

 

レース回顧

 

スタートはばらつき加減。

1枠の芦毛ツィンクルソードが出遅れてスタートダッシュがつかない。

外からトウショウピストが好スタートを決める。

内からはラブカンプーが負けじと鞍上にぐいぐい押され、トウショウピストの前へ出る。

最内枠からゴールドクイーンナインテイルズを引き連れ、ラブカンプーをインから攻めて先頭を奪う。

逃げ馬たちが先頭集団を形成し、スタート早々の争いは落ち着き具合になる。

中団はアクティブミノルダイアナヘイローダイメイプリンセスが半馬身ごとの差。それから1馬身半あいて、内から外の順にアレスバローズセカンドテーブルナリタスターワンと3頭並列して走っている。

同じように1馬身半離れて3頭ならんでいる。グレイトチャーターアサクサゲンキナガラフラワー

このあと、後方集団。フミノムーンスカイパッションアンヴァルが一馬身ずつあけて、最後方は2~3馬身離れてツィンクルソード。出遅れが響いてぽつんとしてしまっている。

3コーナーをあっという間に通り過ぎ、のこり400mで隊列変わらず、そのまま4コーナーへ突入する。

ゴールドクイーンは押されて苦しげにも先頭をキープ、ナインテイルズとともに逃げ馬の意地をみせようとするが、意外にも先頭集団を争っていたラブカンプーが元気よく直線で先頭にたつ。うちからゴールドクイーンをかわしてアレスバローズがするするとあがってくる。

馬場の真ん中からダイメイプリンセスがいい脚をつかう。

ラブカンプーがさすがに苦しくなってきたところで、ダイメイプリンセスが迫ってくるが、インから颯爽とアレスバローズ

アレスバローズが一挙に差し切って、勢いよくゴールイン!

タイムはレコードに0.1秒差とかなりの高速決着となった。

 

 

全着順

第53回テレビ西日本賞北九州記念(GⅢ)3歳以上オープン(小倉・芝1200m)

着順
馬名
性別・馬齢
騎手
着差・タイム
1
アレスバローズ
牡6
菱田裕二
 1:06.6
2
ダイメイプリンセス
牝5
秋山真一郎
1.1/2
3
ラブカンプー
牝3
和田竜二
1/2
4
グレイトチャーター
牡6
松山弘平
1/2
5
セカンドテーブル
牡6
水口優也
1/2
6
◯外アサクサゲンキ
牡3
松若風馬
3/4
7
ダイアナヘイロー
牝5
武豊
クビ
8
ナリタスターワン
牡6
太宰啓介
ハナ
9
ナガラフラワー
牝6
高倉稜
アタマ
10
アンヴァル
牝3
荻野極
クビ
11
フミノムーン
牡6
国分優作
クビ
12
スカイパッション
牝6
富田暁
クビ
13
トウショウピスト
牡6
鮫島克駿
クビ
14
アクティブミノル
牡6
酒井学
2.1/2
15
ナインテイルズ
牡7
幸英明
1.1/4
16
ゴールドクイーン
牝3
古川吉洋
2.1/2
17
ツィンクルソード
セ7
北村友一
2.1/2

 

 

1~3着馬コメント

1着 アレスバローズ

4コーナーからのインを捌いた鞍上の好騎乗が光った。CBC賞に引き続き、平坦な競馬場での重賞連勝となった。秋のスプリント路線は手ごわい相手に加え、坂のあるコースが多い、どの程度までやれるか。ここにきて頭角を現した馬だけに注目したい。

 

2着 ダイメイプリンセス

千直のアイビスサマーダッシュの次走でも距離延長をソツなくこなし、2着確保。1200mでも結果を出せることを証明したので、秋になっても存分にそのスピードっぷりを活かした走りで界隈を賑わせてもらいたい。

 

3着 ラブカンプー

3着とはいえ、3歳勢で最先着。スプリント路線の名脇役になれそうな気配が漂うが、そうはいっても、タイトルは欲しい。今後、突き抜けることができるか。展開次第は逃げ馬の宿命だが、このタイムで残ったこの馬に限ってはなんだかいけそうな気がする。

 

 

総括

 

サマースプリントも後半戦。秋のスプリント路線に勢力図を変えるようなことがあるのかまだまだわからない。葵ステークスの影響か、3歳勢も混ざって人気を集め、馬齢に関わらず良いレースをみせてくれる。

着々と秋が近づいてくる。

新たなスプリントチャンピオンを狙っているのはどの馬なのか。

アレスバローズはこの勢いを秋につなげられるかが焦点だ。

 

 

(みすてー)

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