【今週の重賞情報】ペルシアンナイト連覇か?モズアスコット春秋制覇か?G1ホース7頭が大挙出走!マイルチャンピオンシップ

11月18日 京都11R 第35回マイルチャンピオンシップ(京都競馬場 芝1600m・外回り 3歳以上)

マイルチャンピオンシップってどんなレース?

 

1984年、競馬界は大きな転換期を迎えました。今では当たり前となったG1,G2,G3といったグレード制を導入したのがこの年です。

 

そして、世界の競馬がスピードを重視するのにつれて、今までになかった1600m(マイル)のG1レースを創設。春はそれまでハンデ戦で行われていた安田記念をG1に格上げ。一方で「下半期のベストマイラー決定戦」として新たにマイルチャンピオンシップというレースがG1レースとして創設されました。

 

1984年の創設以来、11月の京都開催の第3週目に芝1600m(外回り)を舞台に、変わりなく行われております。

 

 

今年の出走馬

 

G1ホースが7頭も揃う豪華メンバー。さらに前哨戦の富士ステークス、スワンステークスを制した馬が揃い、ハイレベルな戦いが予想されます。

 

 

ペルシアンナイト(牡4 栗東・池江厩舎 57㎏ ミルコ・デムーロ騎手騎乗)

 

2連覇を狙うペルシアンナイト。前哨戦の富士ステークスは5着に敗れましたが、勝ったロジクライよりも3㎏ハンデが重い59㎏を背負っての敗因ですので、悲観する内容ではないと思います。思い出せば、昨年も富士ステークスで5着に敗れてからの逆襲で勝利しました。

 

ポイントは時計勝負になった時の対応です。昨年は1分33秒8のタイムで制しました。一方で、同距離の安田記念では自身最速の1分31秒7で駆け抜けましたが、勝ったモズカッチャンとは0.4秒差の6着。ダノンシャークが勝った2014年が1分31秒5など1分31秒~32秒台の決着となりますと少々分が悪い面が見えます。

 

今年はルメール騎手の活躍で影に隠れた感じがするミルコ・デムーロ騎手。ここで「ミルコ健在」をアピールしてもらいたいところです。

 

 

モズアスコット(牡4 栗東・矢作厩舎 57㎏ ルメール騎手騎乗)

 

そのルメール騎手が騎乗するのは安田記念を制したモズアスコットです。安土城ステークスからの連闘策が功を際したのか、安田記念では1分31秒3の好タイムで勝ちました。

 

前走のスワンステークスはロードクエストの急襲に遭い2着と惜敗。しかし、馬体重が10㎏増など、明らかに「本番」を見据えた仕上がりでタイム差なしの2着は十分に評価してもいい結果だと思います。今度はその時よりも1㎏ハンデが軽い57㎏での出走は大きなポイントだと思います。

 

安田記念の様に直線一気に追い込む競馬もできれば、敗れはしたものの、マイラーズカップでは2番手でレースを進めるなど積極的な競馬ができるなど自在性のある馬。唯一不安点があるとすれば道悪競馬が未経験で、馬場が悪くなった時の適性が問われますが、重箱の隅を突く様な些細な不安点だと思います。

 

ルメール騎手の連続G1レース級競走の制覇は4で止まりましたが、管理する矢作調教師は先週、リスグラシューを悲願の女王に輝かせました。ここで勝てば最優秀短距離馬も見えてくるモズアスコットの走りに注目です。

 

 

アエロリット(牝4 美浦・菊澤厩舎 55㎏ ムーア騎手騎乗)

 

安田記念で僅差の2着に敗れたアエロリット。秋初戦の毎日王冠では強い内容で完勝しました。これまで牡馬との戦いは5戦3勝、2着2回で連対率100%を誇っています。

 

ポイントとなるのは関西遠征です。クイーンステークスを勝っているこの馬ですが、今まで馬券に絡まなかった3回のうち2回が阪神・京都の遠征です。特に昨年の秋華賞では体重を10㎏減らした事が馬に影響を及ぼし、7着と大敗を喫しました。また、アエロリットは先行・逃げ切りタイプの馬ですが、逃げ馬が馬券対象になったのは過去10年で2回。4角3番手以内からの競馬で対象になったのも5回しかありません。

 

しかし、何と言っても注目は世界の名手であるライアン・ムーア騎手が騎乗する事。ムーア騎手がいつの通りのアエロリットの競馬をするのか?それとも、控える競馬をするのか?ムーア騎手の手綱さばきに注目です。

 

 

アルアイン(牡4 栗東・池江厩舎 57㎏ 川田騎手騎乗)

 

ペルシアンナイトモズアスコットアエロリットが参戦するだけでも注目度が増しますが、去年の皐月賞馬アルアインも参戦し、混戦に拍車をかけています。前走の天皇賞(秋)でも4着と健闘。今年は勝ち星こそないものの、G1、G2レースでは全て5着以内に入っています。

 

アルアインにとっては1年10か月ぶりの芝1600m戦の参戦が気になります。ただ、最後に芝1600m戦に出走したシンザン記念(6着)は馬場が悪かった上に直線で大きな不利を受けてしまった事。芝1600mは3戦2勝と安定している事。母のドバイマジェスティがスプリンターという血統背景からも、距離短縮でもうひと押しが利く可能性も否定できません。

 

同期のライバル・レイデオロが天皇賞(秋)を制覇。菊花賞馬キセキも天皇賞(秋)は3着と好走。「最も速い馬が勝つ」といわれる皐月賞馬アルアインも存在感をアピールしたいところです。

 

 

その他のG1ホースでは春のヴィクトリアマイルを制したジュールポレール(牝5 栗東・西園厩舎 55㎏ 石川騎手騎乗)、NHKマイルカップを制したケイアイノーテック(牡3 栗東・平田厩舎 56㎏ 藤岡佑騎手騎乗)、昨年の桜花賞馬レーヌミノル(牝4 栗東・本田厩舎 55㎏ 四位騎手騎乗)が出走します。いずれも実力を持った馬ですので、軽視は禁物です。特にジュールポレールは半兄に2012年のマイルチャンピオンシップを制したサダムパテックがいます。ここで勝てば、初めての兄妹による同一G1レース制覇となります。

 

 

ロジクライ(牡5 栗東・須貝厩舎 57㎏ クリスチャン・デムーロ騎手騎乗)

 

前哨戦の富士ステークスを制したロジクライ。重賞制覇は3歳のシンザン記念以来2年9か月ぶりの重賞制覇となりました。

 

シンザン記念後に負った骨折で昨年の12月まで長期休養を余儀なくされていたロジクライ。その間にクラスがオープンから1600万下に格下げとなりました。今年2月の節分ステークスで勝利しオープンクラスに戻ると、マイラーズカップの7着以外は全て3着以内と安定しました。

 

特にここ2戦の内容は素晴らしいものがあります。3着に敗れた京成杯オータムハンデは好スタートを決めたものの、外の先行馬にかわされたため1度ポジションを下げる厳しい展開での3着。前走の富士ステークスは逃げたマルターズアポジー(14着)を見ながらの楽な競馬で、最後は突き放す競馬を見せました。

 

ルメール騎手からクリスチャン・デムーロ騎手に騎手が変わりますが、先週の京都競馬でも活躍したクリスチャン・デムーロ騎手。日本のG1レースに勝ちたいとの事で、チャンスは十分あると思います。

 

 

ステルヴィオ(牡3 美浦・木村厩舎 56㎏ ビュイック騎手騎乗)

 

昨年はペルシアンナイトが17年ぶりに勝利し、3歳馬が制しました。今年の3歳馬はケイアイノーテックなど4頭が出走しますが、ステルヴィオの存在も侮れません。

 

前走の毎日王冠は逃げたアエロリットが勝ち、2番手追走のキセキが3着に粘るなど逃げ・先行馬が有利の結果となりました。その中で、中団より後ろにいたステルヴィオは上がり3ハロンを33.2秒の豪脚を披露。アエロリットから0.2秒差の2着に健闘しました。

 

1600m戦はデビュー戦を制し、サウジアラビアロイヤルカップ、朝日杯フューチュリティステークスで2着の実績があります。さらに近年のマイルチャンピオンシップでの傾向から追い込み馬が有利な展開になるので、悲願のG1レース制覇も見えてきそうです。

 

父のロードカナロアは安田記念を制しましたが、マイルチャンピオンシップは出走していません。父が出られなかったマイルチャンピオンシップを制し、父の種牡馬価値をもっと高めるかもしれません。

 

 

ミッキーグローリー(牡5 美浦・国枝厩舎 57㎏ 戸崎騎手騎乗)
カツジ(牡3 栗東・池添兼厩舎 56㎏ 松山騎手騎乗)

 

京成杯オータムハンデを勝ったミッキーグローリーとニュージーランドトロフィーを制したカツジ。2頭には共通したものがあります。

 

実は、この2頭は父ディープインパクト、母メリッサ。両親が同じの全きょうだいなのです(競馬の世界では母親から見て兄妹が決まる)。全きょうだいの馬がG1レースで直接対決するのは1984年のグレードレース制導入後、初めての事です。

 

2頭とも1600mの重賞競走を制しています。果たして、この2頭の兄弟はどちらが先にゴールするのでしょうか?

 

 

その他ではスワンステークスで復活をアピールしたロードクエスト(牡5 美浦・小島茂厩舎 57㎏ 横山典騎手騎乗)。悲願のG1レース制覇を狙うエアスピネル(牡5 栗東・笹田厩舎 57㎏ 福永騎手騎乗)、武豊騎手騎乗のジャンダルム(牡3 栗東・池江厩舎 56㎏ 武豊騎手騎乗)が出走。いずれもG1レース初制覇を狙います。

 

 

ペルシアンナイトが連覇を果たすのか?

モズアスコットが春秋制覇を達成するのか?

はたまた悲願のG1レースを制する馬が出てくるのか?

マイルチャンピオンシップは日曜京都競馬15:40発走です。

 

 

(おかのひろのぶ)

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