【重賞回顧】第57回京都金杯(GⅢ)

年が明けても世代の強さみせる、本格化はもう目の前だ

明け4歳馬が人気の中心、ここでも強さを見せられるか

 

年始の競馬と言えば、やっぱり金杯である。

格で言えばG3だが、初競馬初重賞は勝利で飾りたいもので、注目度の高いレースだ。

 

年が明けると、競走馬は揃って年齢が上がる。

数々のレースを制し、強いと言われた3歳世代も、揃って4歳として馬柱に掲載される。

まだ先の話だが、これからは古馬と呼ばれて、新たな3歳世代を迎え討つことになる。

 

さて、当レースにおいてはどうだろう。

出走馬17頭中6頭が、明け4歳馬だ。その中でも注目された3頭に焦点を当てたい。

 

重賞実績で言えばニュージーランドトロフィー勝ちがあり、秋はマイルCSで16番人気4着のカツジ

上がり最速で3着アルアインにアタマ差まで迫った。一線級相手に大健闘し、マイルではもう一皮剥けると大物になりそうな気配が出てきた。しかし、ハンデは56キロと4歳馬の中では見込まれた。1勝2着1回4着1回と得意としている京都コースでさらなる一歩を踏み込みたい。

 

重賞未勝利ながら評価されたのが、明け4歳馬唯一の牝馬サラキアだ。

春のクラシックは1勝馬の身だったので、トライアルに挑戦。チューリップ賞4着、フローラステークス4着とあと一歩で優先出走権を逃した。その後、白百合ステークスにてメイショウテッコンに敗れて賞金を積めず。秋からは自己条件に戻り500万下を快勝。3度目の正直とばかりにトライアルであるローズステークスに挑んで2着。今度こそ、G1への切符を手にした。そして秋華賞はアーモンドアイにあっさりかわされながらも4着。まずまずの成績をおさめた。キレのある脚と安定感ある走りを武器に今回、異世代の重賞に挑む。ハンデ53キロも魅力的だ。

 

そして、勢いを評価されたのがパクスアメリカーナだ。

ホエールキャプチャの全弟だけあって、芦毛の馬体が目立つ。

春は500万のこぶし賞を勝って、アーリントンカップ2着でNHKマイルカップに挑むローテーション。面白いのはこぶし賞で負かした相手こそ、NHKマイルカップの勝ち馬ケイアイノーテックなのだ。アーリントンカップを勝ったタワーオブロンドンとともにNHKマイルカップ上位人気を構成したが、負かした相手に0.4秒差の6着と悔しい結果となった。

ちなみにケイアイノーテックは毎日王冠やマイルCSで善戦しており、2着ギベオンは中日新聞杯を、ミスターメロディは阪神カップ2着、プリモシーンは関屋記念を、カツジは上記の通り、ダノンスマッシュは京阪杯を制しており、世代レベルの高さを物語っている。

パクスアメリカーナは前走リゲルステークスを快勝し、勢いづいている今こそが戴冠の時なのではとファンからの支持を集めた。

 

1番人気パクスアメリカーナ

2番人気サラキア

3番人気カツジ

という人気上位を明け4歳馬が占めた。

 

だが、先輩古馬たちも黙ってはいない。

4番人気に支持されたグァンチャーレは前走のキャピタルステークスでタワーオブロンドンを封じ込めた。前々走のスワンステークスでは3着にも入っており、オープン特別2着8回という堅実さだ。

5番人気のマイスタイルはオープン特別を連勝し、重賞戦線で果敢な先行策で展開をひっぱっている。福島記念は惜しくも2着。ここでもレースの主導権を握りたい。しかし、外枠15番がどう響くか。展開面での鍵を握る注目の1頭だ。

 

明け4歳馬が世代の強さをみせられるか、はたまた年始から波乱が起きるのか、楽しみな一戦だ。

 

レース回顧

ゲートがひらいて、まず先行争いだ。

外枠のツーエムマイスターがハナをきり、続いてアサクサゲンキマイスタイルは落ち着いて3番手につける。内からトゥラヴェスーラ、続いてグァンチャーレマイスタイルを追い越していく。意外とマイスタイルは落ち着いたポジションにいる。

ストーミーシーサラキアが並び、その後ろにパクスアメリカ―ナの芦毛の馬体が目立つ。

中団にアドマイヤアルバミエノサクシードリライアブルエース

1馬身離れて後方集団はカツジロードクエスト。さらに1馬身離れてゴールドサーベラススマートオーディン。最後方はポツンとバリス

最初の600mは35.3秒。

ツーエムマイスターが馬群をひっぱっているが、3コーナーから先頭集団に後続の馬が殺到する。

大混雑の第4コーナー。

人気のパクスアメリカーナは外をマクリ気味にあがってくる。

直線に入って、がんばっていたツーエムマイスターアサクサゲンキの先頭にいた2頭が後退。後退する馬を避けながら、マイスタイルグァンチャーレが粘っている。

馬場の真ん中からパクスアメリカーナがじわじわ伸びてくる。

マイスタイルが一旦先頭に立つが、すぐに後ろからエンジンのかかったパクスアメリカーナが迫って、ゴール前併せ馬になるが、パクスアメリカーナの伸びがいい。

パクスアメリカーナが1馬身突き抜けてゴールイン。続いてマイスタイル

3着には外から強襲、ごちゃ付いた内の馬を一挙に交わしたミエノサクシードが入線。

 

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全着順 

第57回スポーツニッポン賞京都金杯(GⅢ)4歳以上オープン(京都・芝1600m)

着順
馬名
性別・馬齢
騎手
着差・タイム
1
パクスアメリカーナ
牡4
川田将雅
 1:34.9
2
マイスタイル
牡5
田中勝春
3/4
3
ミエノサクシード
牝6
川島信二
クビ
4
アドマイヤアルバ
牡4
岩田康誠
3/4
5
ヒーズインラブ
牡6
藤岡康太
クビ
6
グァンチャーレ
牡7
古川吉洋
ハナ
7
サラキア
牝4
池添謙一
クビ
8
カツジ
牡4
松山弘平
アタマ
9
ゴールドサーベラス
牡7
柴山雄一
ハナ
10
スマートオーディン
牡6
秋山真一郎
アタマ
11
トゥラヴェスーラ
牡4
浜中俊
クビ
12
リライアブルエース
牡6
坂井瑠星
クビ
13
ロードクエスト
牡6
福永祐一
クビ
14
ツーエムマイスター
牡7
四位洋文
クビ
15
ストーミーシー
牡6
吉田隼人
ハナ
16
◯外アサクサゲンキ
牡4
松若風馬
2.1/2
17
バリス
牡8
酒井学
1

 

 

1~3着馬コメント

1着 パクスアメリカーナ

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道中危なげなく、4コーナーで先頭にとりつき、じわじわ伸びつつ先頭を走っていたマイスタイルに並び、力強く引き離し、一番強い競馬を見せた。初重賞戴冠。これを契機に安田記念まで見えてくるというのは言い過ぎだろうか。とても将来が楽しみな1頭となった。

 

2着 マイスタイル

惜しかった。勝った馬が強かったが、この馬のタフさがここでも光った。逃げだけでなく、マイルで無理なく3番手くらいでつけられる競馬でも結果を出せたのは最大の収穫ではないだろうか。重賞戦線でこれからも活躍できそうだ。

 

3着 ミエノサクシード

最後の最後で、混んでいる内ラチ沿いを横目に外からの追い込みを決めた。人気はなかったが、展開がかみ合ったのか、いい脚をつかえた。このメンバー相手に3着は大健闘だ。とはいっても、前走ターコイズステークスは勝ち馬から0.4秒差の9着。タイム的にはそれほど負けていない。今回の11番人気は過小評価だったということもできる。

 

総括

明け4歳馬の強さに明暗。パクスアメリカーナは鮮やかに勝ったが、カツジサラキアはそろって7着、8着。展開と時計のかかる馬場が合わなかったとも言えるが、場所が替われば再び輝けるだろうか。逆に低評価だったアドマイヤアルバが4着。タイム的にはそれほど差もなく、実力的にはほとんど差はないだろう。

今後のマイル路線が賑やかになる……そんな、楽しみになる正月からのレースだったのではないだろうか。

 

 

(みすてー)

(写真・ゆーすけ)

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