【重賞回顧】第62回阪神牝馬ステークス(GⅡ)

桜咲く阪神のマイル戦、4歳牝馬の明暗

 

翌日が桜花賞ということもあって、同じく阪神のマイルを舞台にする当レースの動向が気になったのではないだろうか。

2016年からは以前の1400から1600となり、当レースはヴィクトリアマイルへ向かうステップレースとして、1着馬に優先出走権が与えられる。

 

ヴィクトリアマイルの前哨戦という位置づけの当レースだが、桜花賞と舞台が同じなだけに比べたくなる。

1年前、アーモンドアイが最初の1冠を手にした。

その時の2着、ラッキーライラック。

オルフェーヴルの産駒として阪神JFを制し、期待を集めながらも、アーモンドアイの圧倒的な才能の前に敗れた。

今回は前走超豪華メンツでの中山記念で2着という惜しい競馬も相まってダントツの人気となる。

アーモンドアイはドバイで快勝し、さらなる飛躍を遂げた。同じ世代で凌ぎを削った馬が世界に羽ばたいた。1年前の桜花賞と同じコース、ここではあの頃の勢いを思い出し、アーモンドアイがいない今、勝ちきりたいところだ。

 

また、桜花賞で6着だったリバティハイツ、残念ながら出走取り消しになってしまったアマルフィコースト。あの時から成長した姿を見せたいところだ。

特にアマルフィコーストはOP特別と重賞で2着3着を繰り返し、どんな相手でも堅実に走ってきた。ここでも好走できる余地はある。

 

アーモンドアイとの2着といえば、秋華賞で2着したのはミッキーチャーム。春は間に合わなかったが、秋から3連勝で秋華賞へ挑んだ。先行力を活かした見事な逃げであわやという場面もあるが、最後はきっちりアーモンドアイに差し切られた。

今回は同型馬がいるので、簡単にはいかない。

しかし、人気として支持を集めたのはローズステークスを勝ち、秋華賞3着、エリザベス女王杯6着と好走したカンタービレだ。サラキアも当時の有力馬で、差のない競馬をしている。

 

4歳牝馬は8頭、クラシックで活躍した馬がほとんどだ。

しかし、ベテラン勢も負けていない。

1400mからの刺客、ダイアナヘイローはハナを切ってスピードを活かした競馬を見せてくれるだろう。

同型のクロコスミアもレースを演出する。大きな逃げではないが、先手をとってレースをつくりエリザベス女王杯でも2着に残ってきた。そのレース巧者ぶりをここでも披露できるか。

ミエノサクシードは全6勝のうち、4勝を阪神競馬場であげているコース巧者。地の利を活かしてこのメンバーなら一泡吹かせたいところだ。

レッドオルガは東京新聞杯で牡馬相手に2着と健闘、同じマイルなら牝馬同士でもやれるはずと息巻いている陣営の声がきこえてきそうだ。

 

このように、4歳牝馬が多く出走する当レースだが、対する5歳6歳はやはりこれまでの経験を活かすレース運びが面白い馬ばかりだ。今後の勢力図を占う、いいレースが期待できそうだ。

 

 

レース回顧

 

スタートはバラバラっとした。

好スタートはクロコスミア。外からダイアナヘイローがかぶせてくる。

ラッキーライラックはクロコスミアの後ろで好位につける。

外からアマルフィコースト、ミッキーチャーム、ミエノサクシード、カンタービレとつづいている。

内にサラキアがいて、リバティハイツが上がっていく。

ラッキーライラックはこの位置まで下げてきた。

1000m通過が35秒6とやや遅め。

真ん中まで下げてきたラッキーライラックの後ろにはレッドオルガ、メイショウオワラ、ベルーガ、ワントゥワンと続き、最後方はサトノワルキューレ。

4コーナーの手前、先頭はダイアナヘイローに代わっている。リードは1馬身ほどで、後続はぎゅっとつまった馬群を形成している。

2番手アマルフィコースト、3番手ミッキーチャームがいい手応えで4コーナーへ。

クロコスミア、ミエノサクシードと続いて、直線に入っても混戦模様だ。

ラッキーライラックは馬群の中、最内から抜け出してこれるのか。

ミッキーチャームとアマルフィコーストが併せ馬になって伸びてくる。

すぐ後ろからミエノサクシードとカンタービレ。内からクロコスミアも粘る。

ダイアナヘイローは残り200mで勢いを失うも大きな失速もなく、食い下がってくる。

ミッキーチャームとアマルフィコースト、外のミッキーチャームが少しずつ抜け出してくる。外から襲い掛かるのはミエノサクシード。内からクロコスミア。

ミッキーチャームが体半分抜け出し、ゴールイン!

前に行った馬たちで勝負は決まった。

2着にはアマルフィコースト。4歳馬のワンツー、しかし、ぎりぎりまで追い詰めたのは6歳牝馬たちだった。

 

 

1~5着馬コメント

1着 ミッキーチャーム

前走のしんがり負けから一転、今度はしっかり勝ち切った。前走はともかくそれまでは崩れたことがなく、状態が悪くなければ結果を出せることがよくわかるレース内容だった。今まで1800~2000だけでつかってきたので、1600mを制したことでレースの幅が広がったのではないだろうか。今後の活躍にも期待したい。

 

2着 アマルフィコースト

堅実な成績をあげているのだが、人気がなかった。特に前走は京都牝馬ステークスで13番人気3着だったにもかかわらず、今回は12番人気2着。勝ちきれない甘さはあるものの、地力は上位。短いレースでは今後も出番がありそうだ。

 

3着 ミエノサクシード

阪神巧者らしく最後に突っ込んできた。外枠から終始外を回ってうまく立ち回っていたが、上位2頭を追い詰めるまでには至らなかった。今後も阪神コースでは注意したい1頭だ。

 

4着 ダイアナヘイロー

残り200mでかわされて、そのまま失速するかと思いきや、最後まで粘って4着まで残った。それだけ、前半楽な逃げができ、ペースの遅さを物語っているのではないだろうか。

いつもは1200、1400を専門にしているだけに距離が伸びてもがんばったと言えそうだ。

 

5着 クロコスミア

何気に2017年の同レースでは4着している。今度は5着。去年は大きなレースを中心につかわれてきたが、今年の進路はどうなるのだろう。

 

 

総括

 

ダントツの人気だったラッキーライラックが3コーナーあたりから下がって、中団から後方待機で直線に挑んだことが結果的に裏目に出た。前を行く馬が多いかと思われたが、意外とペースはゆったり。ダイアナヘイローは逃げるに逃げたし、クロコスミアも追いかけた。

しかし、結果は2番手集団のミッキーチャームとアマルフィコーストが勝ち負けを争い、逃げた2頭が掲示板に載った。後ろからいったラッキーライラックは時計的には0秒2差だが8着。後ろにいた馬は軒並み早い上がりだが、如何せん、前が止まらなければ届かない。こういう競馬もある。

アーモンドアイの桜花賞から1年。これから牝馬の勢力地図が変わっていくだろうか。

また、5歳6歳のベテラン勢もいい味を出した走りをするのを忘れてはならない。

 

 

(みすてー)

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